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テレワークは本当にオフィス勤務よりマネジメントしづらいのか?

テレワークのデメリットとして挙げられるマネジメント問題

上司「今日中に、これをやってくれないかな?」
部下「…(返信なし)」
上司「メール届いている?これ今日中にお願いしたいんだけど」
部下「…(返信なし)」
上司「おーい!」
部下「承りました、が、今日中は無理です。。」
上司(カチン!)「どういうこと?」
部下「キャパオーバーです。」(あちこちから今日中の仕事振られてテンパってるのも分かってほしい(涙))
上司(もっと仕事ができると思ってたのに…)

コロナ自粛でテレワークを導入したA社では、メールでこんなやり取りがされていたそうです。
オフィスで働いていたときは、部下が周囲から仕事の相談を受けていたり、忙しそうに働いている姿が見えますので、「もっと仕事ができると思ってたのに…」なんて言葉は浮かばなかったでしょうね。

テレワークが急速に普及する一方、オフィス勤務と比較し、デメリットとして挙げられるものの一つに「マネジメントの難しさ」が挙げられます。

これまでは、オフィスという共通の場所に集まって仕事をしていたため、メンバーの様子も把握しやすかったのが、物理的に目の届かない状況となり、これまでのやり方が通用しなくなったとことが理由と考えられます。

「微妙なニュアンスが伝わらない」「モニター越しで表情が読み取りづらい」など、テレワークでのコミュニケーションに壁を感じたという人もいるのではないでしょうか。

調査で分かった管理職の苦悩

 カオナビHRテクノロジー総研が6月24日に公表した調査結果によると、従業員10名以上の企業に勤める20~60代、「毎日リモートワーク(※)を実施している」もしくは「週数日リモートワークしている」300人のうち、半数以上がリモートワークを継続したいと思っていることが分かりました。(図1)

そして注目したいのが、部下の有無による比較です。(図2)

部下を持たない人のうち56%がリモートワークを続けたい回答した一方、部下を持つ人は10%近く少なく、逆に続けたくない人の割合は部下を持たない人の倍以上となっています。

この理由については、同総研の過去の調査結果が示しています。リモートワークによる働きやすさと生産性について、部下を持つ人は「働きづらい」「生産性が下がった」と回答した割合が多く、メリットよりもデメリットを強く感じている可能性があります。(図3、4)

このデータからも、管理職がテレワークでマネジメントすることに難しさを感じているのが読み取れますが、リモート環境になったことが業務の生産性を低下させた原因なのでしょうか。

※本章のデータ参照箇所のみ、参照元の表現にあわせテレワークを「リモートワーク」と表現しています。

マネジメントが上手くいかない本当の理由は別にある?

 今回のコロナショックにより、企業も個人も大きな変化を求められました。その中でも、特に働き方に影響があった人が多かったのではないでしょうか。

日本人のコミュニケーションは阿吽の呼吸や以心伝心のような「言わなくても分かる、伝わる」ことを美徳とする面がありますが、リモート環境では「空気を読む」のに大変苦労します。

そのため、上司と部下の関係に置いても、チャットの文面から急に上司が冷たく感じられたり、部下が何を考えているのかが分からなくなってしまうという状態に陥りかねません。

もしかすると、これまで場の空気を読んだり、ちょっとした様子の変化を察知して部下をフォローすることに長けていた人ほど、テレワークのマネジメントに苦労されているかもしれません。

なぜなら、部下は「何かあっても上司が気づいてくれる」という考えのまま仕事をしている可能性があるからです。

その感覚のまま業務を続けた結果、最後になって指示とは全く違うことをしていたことが判明、チームの生産性は低下し、部下は叱責されて関係性が悪化。上司からしてみれば、オフィスで勤務していた時の方が上手くいっていたと感じるのも当然です。

リモート環境が働きづらいと感じる原因は、テレワークそのものというよりも「非言語的コミュニケーション」に頼ったマネジメントが浮き彫りになったからかもしれません。

今こそ、働く場所に依存しないマネジメント力やチーム力を磨くチャンスです!

 テレワークは自然災害や感染症の流行といった有事の際、社員やその家族を守り、事業継続するのに一定の効果であることが証明されつつあります。

ウィズコロナ、アフターコロナ時代は、対面に特化した対面で得られる情報に頼るマネジメントだけでなく、状況に応じて場所に依存せず使い分けられるマネジメント力が必要となってくるのではないでしょうか。

例えば、日本人が大切にしてきたプロセス評価。成果に至る仕事の取り組み方や、課題に対して工夫をしている姿、仲間と積極的にコミュニケーションを取って、あの手この手で成果を上げる、その「過程」を評価してきました。

テレワークによってそのマネジメントスタイルが困難になり戸惑っている場合は、パソコンの「予定表」や「カレンダー」ツールを使って、会議や外出の予定のみならず、細かな作業のタスクも管理するのがおすすめです。

相手が見えず、評価が難しい状態はマネジメントする側だけでなく、される側にとってもデメリットにつながります。成果に向けた努力を上司に見てもらえない、評価してもらえないと感じることで、昇進や昇給の速度がテレワーク以前よりも鈍化するのではないかという不安につながることでしょう。

細かなタスクを予定表やカレンダーツールで管理することで、「見えない」ことを解消し「評価したい」「評価されたい」お互いにとってWin-Winの関係を築くことができます。

これを機会に、マネジメントするメンバーと、プロセスを評価するためのタスク管理の方法について話し合ってみるのはいかがでしょうか。

また、テレワークによって出社時や休憩時などに行われていた「雑談」の機会が減ってしまいましたよね。

メールやビジネスチャットで仕事の会話はするけど、雑談はテレビ会議の冒頭にアイスブレイクがてら少しするだけ・・・

実は雑談が仕事に役立っていた、という人も多いと思います。

雑談コミュニケーション不足を感じていたら、あえて「雑談」に特化した場を作ってみてはいかがでしょうか?TeamsやSlackのような既存のチャットツールを活用し、雑談用のスレッドを作って誰でも自由に入れるようにするだけで「目に見えない休憩室」の完成です!

「おはよう」の挨拶から、「今晩の献立どうしようかな」「おすすめの時短メニューがあるよ」といった仕事に関係の無い会話ができる場所を意図的に作ってみてはいかがでしょうか。

テレ(離れた)ワーク(働く)、そのデメリット解消は、実はそれほど難易度の高いものではないのかもしれません。

今まで通勤に費やしていた時間を使って、普段よりタスクを細分化して管理したり、オフィス勤務と変わらない気軽なコミュニケーションを可能にできれば、「テレワークはマネジメントしづらい」という印象が少し変わってくるかもしれません。

私 「さて、昼寝をしていた娘が起きてきたのでちょっと席を外します。」
同僚「おつかれさま、リモート保育士とかいたらいいのにね」
私 (リモート保育士?それ面白いかも・・・)

テレワークならではの雑談が、もしかして新しいビジネスチャンスを生み出すかも日も近い!?




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