テレワーク・リモートワーク総合研究所

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記事の調査概要

調査方法:インターネット調査

調査対象:20歳〜65歳のワーキングパーソン男女1068名

調査対象:2023年7月14日〜7月18日

新型コロナウイルスの流行によってリモートワークが一般的になったことから、場所に縛られない柔軟な働き方が広がりました。
また、政府や企業における働き方改革への取り組みが活発化し、「ワーケーション」という働き方が注目を集めています。
ワーケーションとは、仕事がある平日に観光地へ移動し、宿泊施設やコワーキングスペースを利用して業務を行い、休日は観光やアクティビティなど朝から晩まで楽しむことができる、新しいスタイルの働き方です。
今回の記事では、ワーケーションに対する認知と経験の有無についてアンケートを行ってみました。

8割以上が認知するも経験者は5%程度

Q.平日旅行先で仕事(ワーク)し、週末バケーションする、「ワーケーション」という言葉を知っていますか?

アンケートの結果、「知らなかった」と回答した方は、全体の19.1%と2割未満となり、8割以上の方がワーケーションの存在を認知していたという結果になりました。マスメディアで取り上げられることがまだまだ少ないワーケーションですが、理想や憧れといった点で興味関心を持っている人が多いのかもしれません。

一方で、「知っていて経験したことがある」という方は2.6%と極めて少なく、「知らなかったけど経験したことがある」と回答した方を加えても5%と低水準となりました。

ワーケーションは、上手く活用すれば業務の生産性向上やストレス軽減、リフレッシュに繋がり、週末旅行の移動時間を削減することができます。企業視点でも、従業員のパフォーマンス向上やリテンションに役立ち、働く人も企業も旅行先の観光地も潤うWin-Winな取り組みです。

そもそもワーケーションって?メリット・デメリット

ワーケーションとは、仕事(ワーク)とバケーションを組み合わせた造語で、仕事と休暇を同時に楽しむための働き方のスタイルのことです。普段と景色の異なる場所で働くことで、リラックスしながら仕事をすることができます。
そこでもう一度、ワーケーションのメリット・デメリットを整理してみましょう。

<メリット>

① 生産性の向上
異なる環境や文化に触れることで、創造性やアイデアの刺激が促されたり、仕事へのモチベーションが高まったりと生産性が向上する可能性があります。
② ストレスの軽減とリラックス効果
リゾート地や観光地でのワーケーションでは、ストレスの軽減やリラックス効果が期待できます。新しい環境で過ごすことにより、心身共にリフレッシュできるでしょう。
③ チームビルディングとコミュニケーションの活性化
一部の企業では、社員を集めてワーケーション研修を行うことで、チームビルディングやコミュニケーションの促進が図られることがあります。
また、新しい環境で共に過ごすことによって、チームメンバー同士の結束が強まる可能性があります。
④ 移動コストの軽減
平日にワーケーション先へ移動することで、飛行機代を安く抑えられたり、混雑を回避できたりと移動コストを軽減することができます。

<デメリット>

① プロジェクト管理が難しくなる
チーム全体が分散している場合、オフィスで一緒に働く時よりもコミュニケーションやプロジェクトの管理がしづらいというデメリットがあります。
② 仕事とプライベートの境界線が曖昧になる
ワーケーション中に作業と休息の境界が曖昧になり、仕事とプライベートの区別が難しくなることがあります。
③ 孤立を感じる
オフィスでの同僚とのコミュニケーションが減ることで、孤独感を覚える可能性があります。

ワーケーションを活用する際には、これらのメリットとデメリットをバランス良く考慮することが重要です。

ワーケーションで経済を回して自社に利益も

メリット・デメリットを整理するとメリットの方が大きいように見受けられますが、アンケートでは「会社の方針でできない」と回答した方が全体の32.6%という1/3を占める結果となりました。これは、ワーケーションが勤務と休暇の組み合わせを前提とした働き方の新しい概念のため、仕事と余暇の混在を招くのではないかとの懸念や誤解から 、企業における導入に慎重な見方も少なくないと考えられます。

しかしながら、ワーケーションの実施企業や経験者が増えることは、経済活性化の観点からも大きなメリットがあります。交通や宿泊、旅行代理店など旅行産業や、お土産や地方での飲食など消費が促進され、経済が回ることで地域経済が活気づきます。地方が元気になると景気も良くなり、めぐり巡って、自社企業の売上増加に繋がることでしょう。

セキュリティや機密保持、エッセンシャルワークなど、気軽にワーケーションを実施できない理由があるかもしれませんが、コロナ禍で在宅勤務が実施できた会社は、ワーケーションの活用をぜひ積極的に検討いただきたいものです。

ワーケーションの導入で会社への帰属意識が向上

パソコンとインターネットさえあれば仕事が成立する人は、リゾートの癒し効果でリフレッシュし、健康的な精神状態の中で仕事に取り組むことができるため、生産性の向上が期待できます。
ワーケーションの積極的な実施は、従業員の働くモチベーションの向上によってES(企業への帰属意識)も高まり、企業の魅力を高め、優秀な人材の獲得と定着にも繋がります。これによって企業の競争力も向上するでしょう。
上記のことも踏まえ、メリットが大きいワーケーションを活用する企業や個人が増え、地方創生に繋げて欲しいですね。

影山綾子

影山綾子

\記事のエビデンスとしてイラストやグラフを転載OK/

・ライター、メディア、新聞社の強い味方

・在宅勤務に関する情報発信メディア:テレワーク
・リモートワーク総合研究所
・年4回の市場調査。ご要望に合わせて設問の用意可能。

・運営:株式会社LASSIC(ラシック)

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